ホンダに乗っていたローソン
この時、サスで悩んでいたのか・・・
チームについていたスポンサーと協力関係があった会社の配慮で、フランスのルマンサーキットで丸1日私と、250ccのライダー1人だけのたった2人だけの貸し切りを手配してくれました。
そしてコースインして30分ほど走ったところに、裏ストレート少し上って下るストレートで私を左から、強烈なスピードで(かなりやばいスピード差でビビりました。ローソンもビビったみたい^^)抜かれ、なんで500が走ってる?と思いながらストレートに戻ってきたら、ピットインのサインが。
そしたら、アーブ金本チームがいて、ローソンがいた。
メカニックの話では、必ず時間をとるから、ローソンが走るときは、走るのをやめてくれと。

それよりも、なんで走ってるんやと思った。

私は、いつでも走れるようにとつなぎを着たまま、いつでも走れるように準備して待機していたが、1時間過ぎてもその様子がなく・・・・

そしたら、ワークスといわれるアーブチームの仕事ぶりやローソンの走りや考え方を少しでも盗んでやろうと。

午前3時間の走行時間がある中。
チームの仕事ぶりがすごいと感じたことは。
フロントサスに問題があったみたいで、ローソンがコースイン、ストレートに戻ってきて1周タイムアタックして、帰ってきて(トータル3周)でフロントサスの動きを説明して、そしたらTカーはOk、走ってくれと。
その間(ピット)、たぶん2分くらい。
メカニックは、帰ってきたマシンのフロントサスを外して、ほかのメカニックがセットしたサスをマシンに付け替えていた。(ローソンが3周走り切る前に終わっている)
そしたらローソンが帰ってきて、Tカーのサスの動きを説明。
そしたらメインカーは準備できているから行って来いと。
そして走り出す。
内容はわからかったが、フロントサスのフィーリングがローソンに合わなかったんだろう、ほとんど休憩なしで午前3時間走りっぱなし。
ただ、見ていてすごいなと思ったのは、コースはローソンだけ。
いくらフロントサスに問題があったにしても、コースインして1周目にはコースレコードタイム。それに0.2秒と変わらず、毎回記録してくる。
それにはすごいと思った。
すごく勉強になった。
タイヤウオーマーもない時代。
2時間の休憩後、午後の走行が始まると、これは私が走る時間は取れないなと・・・・
私服で、作業している真横で見ることにした(本当は私が走るために用意してくれたんだ、それくらいはいいだろうと^^)

そしたら、午前、かなりきつかったんだろう。
ローソンが、走り終えてバイクにまたがったままサスの動きを伝えるので、すぐに乗り換えて行けと言われるんだと。
帰ってきて、バイクから降りて、ピットの中に入って、左足首あたりに氷袋を当てながらサスの動きを説明。
するとアーブさんからTカーはOKだから行けと(^^)
え?という顔をしながら私には、どう思う?という顔して走っていった。

残り30分というところで、やることが終わったのか、アーブさんから走っていいでと。
あほか(^^)いまから暖気して準備して走れるか(怒^^)

結局、私は、朝のコースインしてマシンのチェックをしたくらい(^^)
でも、ワークスの仕事ぶりを近くで見れたこと。
それよりも、コースインいて1周目にタイムを出して、帰ってきて、サスの動きを説明して、それを伝える。
これはすごく刺激を受けた。
それくらいコースインして1周で精神を集中してタイムアタックの1周を確実に走ってこなしその時のマシンの状態を確認して、帰ってきて説明する。

これはいい勉強になった。

その後のフランスGPは、いうまでもなく勝ってました。

このフランスGPは250クラスでも面白い話が・・・

長くなるので、また今度(^^)




1989年のフランス
GPの250tクラスの件

この年のフランス、次のイギリス、スエーデンと

スポットで参戦してくることになったヤマハの日本人選手。

ホンダでシーズン通して参戦していた日本人選手が相談に来た。

(私のキャンピングカーに)

彼(ホンダの選手) 日本人選手が参戦するみたい

私        大丈夫、今回のレースはヤマハの彼に負ける からと。(^^)

彼(ホンダの選手) なんで、負けるんだと少し怒ってました(^^)

結果・・・・・ヤマハの選手が3位、ホンダの選手が4位。

次のレースは、勝てるからと私が言った(^^)

?がついていたが、結果、ヤマハの選手は、予選、決勝と転倒して次のスエーデンもキャンセルして日本に帰っていった。(^^)

なんでわかんだとその時ホンダの選手からは。

だって・・・

この3戦をスポット参戦することはマシンの準備やパスポート等を考えると3ケ月以上前から準備しているはず。

ということは、いろんな情報や資料を見てフランスのルマンサーキットを研究しているはず。

私たちは、2週間前は違うサーキットでレースをしていて、この1週間ほどでルマンサーキットの攻略を考えないといけない。

次のイギリスは、私の読みはヤマハの彼はルマンばかり研究していたと思う。

だから、イギリスのヘアピンで逆バンクになっているコーナーは慎重に走らないといけないと、アドバイスはもらっていると思うけど、そこまで慎重には走っていないのだと思う。

だから、ルマンほどタイムも出てないし、転倒もしてしまったんだと私は思う(頭の中はまだルマンの3位にも入ったし、ルマンのことが抜けなかったんだと思う^^

話はフランスに戻します。

私のキャンピンカーに来た時にちょうど私はリアサスのセットの計算をしていた。

今のスプリングレートがいくつでイニシャルがいくつで、ストロークがいくつのセットの中、どこそこのコーナーのクリップあたりのリアの車高をあとどれくらい上げて、アクセルを開けていった時のリアサスのストロークをこれくらいにすれば、立ち上がり途中からアンダーが出るのがアンダー出ずにストロークして曲がっていける。

そうすると、スプリングレートはいくつでイニシャルをいくつにすれば、クリップ付近はこれくらいの車高になって、立ち上がりは曲がっていくだろう。・・・・・

それを、ホンダの選手が見ていて、何それと(^^)

いやいや、私はプライベートですよ(^^)

契約ライダーは私よりももっと、研究して考えているでしょと。

そしたら、考えたことがなかったと。(うそ・・^^)

たとえば、どこかのコーナーで気になるところはないの?と聞くと

あるコーナーが曲がりにいと

その時のバイクの姿勢ってどんな感じで、どのようになったらいいと思う?と聞くと

リアの車高が、5mmほど低いと(5mm・・・^^。いやいや、それってすごく細かい)

そしたら、今のスプリングレート、イニシャル、ストロークを聞いてきてと。

時間はかかるだろうと、昼寝をしようと思ったら、5分もたたないうちに持ってきた。

リンクの形状や特性は聞くことはできないから、目で見た感じ、これくらいの対比だろうと想像して、先ほどの5mmを解消すべく計算し、スプリングレートとイニシャルを伝えて、彼は帰っていった。

そしたら、すごくよく曲がるようになってタイムも上がったと。

あともう少し、こうならないかなと(^^)

そしたら、こうしてああしてみてはと。(^^)

後で、その彼のメカニックから「最近ライダーがこのスプリングでこのようにセットして」と言ってくるんだよな。・・・・と

やばい(^^)と思ったが、私が押し付けていることでもないし、彼から聞いてきたことだから、黙っておこうと。(^^)